【燕】高卒ルーキー・ドラフト1位投手奥川恭伸、ほろ苦いデビュー戦で全日程終了 (11/10)

試合結果

11月10日(火) 対Carp 24回戦(明治神宮野球場)

TEAM 1 2 3 4 5 6 7 8 9 TOTAL H E
Carp 2 0 4 1 0 0 0 0 0 7 19 1
Swallows 0 0 0 0 0 0 0 3 0 3 6 0
勝投手 床田寛樹 (5勝8敗0S)
敗投手 奥川恭伸 (0勝1敗0S)
セーブ フランスア (2勝3敗19S)
Carp 松山竜平9号(2ラン) (3回:奥川)
Swallows 廣岡大志8号(ソロ) (8回:床田)

【試合概要】

ゲーム展開

Swallowsの先発は2019年ドラフト1位、期待の高卒ルーキー・奥川恭伸。プロ初登板となる。果たしてどのような投球を見せてくれるのか。来季に向けて期待を持たせてくれるピッチングが出来れば良いが。対するCarpの先発は、10月に入ってから安定感のあるピッチングを続けている床田寛樹。来季も先発ローテーションの一角に入るため、大事な一戦だ。両先発で試合開始。

1回表、Carpの攻撃。先頭バッターの鈴木誠也が3ボール1ストライクからの5球目、ど真ん中の148km/hのストレートを弾き返され、右中間を抜けるツーベースヒット。奥川、いきなりプロの洗礼を浴びる。2番・田中広輔は初球・外角高めのストレートでレフトファウルフライに打ち取り1アウト。3番・長野久義には3球目、外角のフォークボールを引っかけさせたがボテボテのサードゴロ。村上がファーストに投げるが間に合わず、サード内野安打となり、1アウト1、3塁。迎えるバッターは4番・松山竜平。3球目、低めの148km/hのストレートを左中間に弾き返され、ボールはフェンスまで届いてツーベースヒット。ランナー2人が還ってCarpが2点を先制した。【ヤ0-2広】

3回表、Carpの攻撃。この回の先頭打者は長野。3ボール1ストライクから高めのストレートを三遊間を抜かれレフト前ヒット。ノーアウト1塁。続く4番・松山。初球、内角のストレートを振り抜き、ライトスタンド中段へ飛び込む第9号2ランホームラン。奥川、初被弾の洗礼を浴びる。続いて5番・坂倉将吾にはフルカウントから高めに浮いたツーシームを打たれピッチャー強襲の内野安打。6番・堂林翔太には2ボールからの3球目、外寄りのストレートを打たれ、セカンドの左を抜けるセンター前ヒット。ノーアウト1、3塁。ここで高津監督がベンチを出てピッチャーの交代を告げる。奥川に変わって星知弥にスイッチ。奥川は2回0/3、57球、被安打9、被本塁打1、奪三振2、失点5(自責点5)という内容だった。デビュー戦、初先発はほろ苦いものとなった。バッターは7番・高橋大樹。2球目に堂林が盗塁成功。ノーアウト2、3塁。しかし、星は高橋大を空振り三振に仕留め1アウト。続く菊池涼介には四球を与え、1アウト満塁とする。ここでピッチャー・床田に2球目を打ってショートの右を抜けるセンター前ヒット。3塁ランナーが還りCarpが1点を追加。2塁ランナーもホームを突くがこれはバックホームでタッチアウト。これで2アウト1、2塁。打順はトップに返って鈴木。1ボール2ストライクからの4球目、高めのストレートを叩き、ファーストの横を抜けてライト線へのタイムリーツーベースヒット。この回、Carpが4点を追加した。【ヤ0-6広】

4回表、Carpの攻撃。1アウトから4番・松山が高めに浮いたツーシームを高々と打ち上げ、センターのフェンス直撃のツーベースヒット。1アウト2塁。続く坂倉にフルカウントから外角低めのツーシームを引っ張られ、1、2塁間を抜けるライト前ヒット。1アウト1、3塁とピンチが拡がる。そして堂林に5球目のスライダーを泳がせたが、ライトへの犠牲フライとなり1点をCarpに追加される。【ヤ0-7広】

Swallowsは7回まで床田の前に3安打無得点に抑えられていた。

8回裏、Swallowsの攻撃。この回の先頭は廣岡大志。1ボール1ストライクからの3球目。高めのストレートをジャストミート。打球はレフトスタンドへ一直線。廣岡の第8号ソロホームランで1点を返す。続く途中出場の中村悠平が1、2塁間を破るライト前ヒットで出塁。ノーアウト1塁。そしてやはり途中出場の上田剛史。2球目を打ってレフトへのややライナー性の打球。これを高橋大が落球。記録はレフト・高橋大のエラー。ノーアウト1、2塁。打順はトップに返って塩見泰隆。フルカウントから四球を選んでノーアウト満塁。ここでSwallowsは代打に青木宣親を起用。そしてCarpは床田から中田廉にスイッチ。青木は2球目のフォークをセンターへ高々と打ち上げ、犠牲フライでさらに1点を返す。1アウト1、3塁。そして荒木貴裕に代打・坂口智隆を起用。坂口も2球目の低めのフォークボールをセンター方向に打ち上げ、これも犠牲フライとなりまた1点追加。【ヤ3-7広】

9回裏、Swallowsの攻撃。Carpは島内颯太郎がマウンドへ。先頭打者は宮本丈。8球粘って四球を選び出塁。そして先ほどソロホームランを放った廣岡大志。3球目、低めのストレートをバットを折りながらも三遊間を抜けるレフト前ヒット。これでノーアウト1、2塁。ここでCarpは島内から守護神・フランスアにスイッチ。フランスアの前に中村悠平はフルカウントから空振り三振。上田剛史はセカンドゴロ。ファーストランナー・廣岡が挟まれようとする感にまず打者・上田を1塁でアウト。廣岡が挟まれて何とか粘るが最後はファーストベースに戻ったところをタッチアウト。併殺打で試合終了。

3-7でSwallowsは最終戦を勝利で飾ることは出来なかったが、期待の高卒ルーキー・奥川が1軍のマウンドを経験、プロの洗礼を浴びた試合となった。

試合感想

先発の奥川は、大きくコントロールが乱れることはないが、細かいボールの出し入れがまだ出来ていない様子。ストレートとフォーク、スライダーとカーブ中心のピッチング。ストレートはランナーを背負うと140km/h前後に落ちるので、ランナー無しの状態との球速差を無くすことが課題の1つだろう。そして、40球を過ぎた辺りから変化球がばらついてきて、外角のストレートしか投げる球がなくなっていたので、100球前後は試合で投げられるスタミナを付けることが2つ目の課題。そして、全体的にボールを低めに集めていくことが3つ目の課題だろう。フェニックスリーグに参加するようなので、これらを意識しつつ、体作りもしていって欲しい。今日の結果はあまり気にせず、1軍のマウンドの雰囲気を味わったこと、ナイターの試合になれておくことが重要だ。

打線は、山田が機能しないだけでこんなにも変わるのかと言うくらい、シーズン序盤と終盤で大きく変わった。それを象徴するかのような今日の攻撃だった。収穫と言えば、廣岡のホームランだろうか。

シーズンを通した感想だと、村上宗隆の最高出塁率はほぼ決定だろう。OPSも1.012と文句のない成績だった。あとは、村上の前にどれだけランナーを出せるかで来期以降、打点王が見えてくるだろう。あまりホームランを意識しすぎない方が良いかもしれないが、1年を通して全試合4番で出場したのは立派。

山田哲人がここ2年ほど調子が悪いが、代わりに青木宣親がベテランながら頑張っているので、何とか点が取れている状態。坂口智隆を休み休み起用しないといけないのも良くないが、外野は山崎、塩見、濱田、中山辺りでポジション争いをしてくれると嬉しい。あとはショート・西浦が固定されれば。.270、15本、50打点くらいはやってくれる男だと信じている。

投手陣は、小川泰弘、石山泰稚がFAであるが、小川は終盤に失速したのであまり印象はよろしくないだろうから、残留してくれるのではないかと期待している。石山泰稚は、劇場型だが欲しがる球団は多そうなので全力で両投手を引き留めて欲しい。じゃないと、ただでさえ貧弱な投手陣が悲惨なことになる。

石川雅規はまだ投げられるが、5回100球までだと思われる。来季は41歳。1つでも多くの勝ち星を与えてあげたい。奥川はまだ、先発ローテーションに入るには早いが、来季の後半にはちょいちょい先発で投げてくれることを期待している。その代わり、今年なかなか勝てなかった吉田大喜、1軍に定着できなかった大西広樹、杉山晃基あたりが出てきて、金久保優斗、原樹理あたりでローテーションを争ってくれると、投手陣もそれなりに充実するのだが。

清水昇は来季もセットアッパーか。マクガフ、寺島成輝、長谷川宙輝あたりで回していくのだろう。

とりあえず1年間、成績としては芳しくなかったが、育てば楽しみな若手が多く1軍の試合を経験してくれたので、来期以降に1人でも多くの若手がレギュラー定着して活躍してくれることを願いたい。

最後まで観戦された皆さま、1年間お疲れ様でした。

Swallows、2020年全日程終了


東京ヤクルトスワローズランキング

スポンサーリンク
Sponsored Link
 
スポンサーリンク
Sponsored Link