【燕】廣岡、値千金の本塁打と決勝スクイズ! (11/06)

試合結果

11月06日(金) 対Dragons 24回戦(ナゴヤドーム)

TEAM 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 TOTAL H E
Swallows 2 0 0 1 0 0 1 0 0 1 5 6 1
Dragons 0 0 0 0 2 0 0 2 0 0 4 9 1
勝投手 マクガフ (4勝1敗0S)
敗投手 谷元圭介 (1勝3敗0S)
セーブ 石山泰稚 (3勝2敗19S)
Swallows 塩見泰隆7号(2ラン) (1回:ロドリゲス)
Swallows 廣岡大志7号(ソロ) (4回:ロドリゲス)
Dragons 平田良介3号(ソロ) (5回:高橋)

【試合概要】

ゲーム展開

Dragonsの先発は吉見一起。この日が彼の引退試合である。実働15年、通算防御率2.94、90勝56敗11ホールド、通算与四球率1.55と抜群の制球力が彼の武器である。最後の登板で往年の制球力を見せられるか。対するSwallowsの先発は、この日1軍登録された高橋奎二。およそ2ヶ月ぶりの登板である。今季はピリッとしない投球が続いていたが、打線の援護にも恵まれなかったのでわずか1勝である。引退する吉見の最後の投球を見て、何かを感じ取れるか。両先発で試合開始。

1回表、Swallowsの攻撃。この日の1番バッターは山崎晃大朗。なお、スタンドではかつて、一緒に自主トレを行ったHawksの千賀滉大、石川柊太両選手も駆けつけ、吉見の最後のピッチングを見届けていた。初球、アウトローいっぱいのストレートはストライク。キャッチャーのミットが微動だにしないコントロール。2球目はアウトローへのスライダー。これもキャッチャーのミットは動かない。2ストライクとなって3球目。これもアウトローへのストレートだがやや外れてボール。そして4球目。アウトローへのストレートで山崎から空振りを奪い、空振り三振に打ち取った。引退試合の投球は4球全てアウトロー、素晴らしい制球力を見せつけた。かつて甲子園(選抜大会)で戦い、敗れた明徳義塾高のSwallows・森岡良介コーチから、そして後輩にして現・エースの大野雄大から花束が贈られた。15年間、本当にお疲れ様でした。

ここでピッチャー・吉見に代わり、ロドリゲス。ここからが試合本番である。2番・宮本丈はストレートの四球を選んで出塁。すると3番・塩見泰隆が1ボール2ストライクから真ん中に入ったスライダーを高々と打ち上げ、打球は左中間スタンドへ。塩見が2ランホームランを放ち、先制した。【中0-2ヤ】

3回表、Swallowsの攻撃。2アウトから3番・塩見が初球に死球を喰らい出塁。4番・村上宗隆は四球を選ぶ。5番・西浦は初球を打ってショートゴロ。しかし、ショート・京田陽太の送球が逸れて西浦が出塁。記録はショート・京田のエラー(悪送球)。2アウト満塁となって6番・藤井亮太。初球をセーフティースクイズ。しかしピッチャー正面のゴロで得点ならず。

3回裏、Dragonsの攻撃。1アウトからトップバッター・大島洋平がど真ん中に入ったチェンジアップをセカンドの左を抜ける強いゴロ。大島は1塁ベースを蹴って2塁へ。ライトが捕って2塁へ送球するが間に合わず、ツーベースヒットとなる。1アウト2塁のピンチ。続く京田に四球を与え1アウト1、2塁。3番・阿部寿樹は見逃し三振に打ち取り2アウト1、2塁。だが4番・A.マルティネスに四球を与え、2死満塁。ここで5番・武田健吾に代打・シエラを起用。しかし、シエラをサードゴロに打ち取り、この回を何とか無失点でしのいだ。

4回表、Swallowsの攻撃。この回の先頭は廣岡大志。1ボール1ストライクからの3球目、高めのスライダーを高々と打ち上げた打球はレフトスタンドギリギリに飛び込む、第7号ソロホームラン。Swallowsが1点を追加する。【中0-3ヤ】

5回裏、Dragonsの攻撃。ピッチャー・ロドリゲスに代打・平田良介。平田への初球、甘く入ったストレートをジャストミート!ライナー性の当たりがレフトスタンドに突き刺さり、Dragonsが1点を返す。打順はトップに返って大島洋平。3球目の内角低めのスライダーを巧くミートして1、2塁間を破るライト前ヒット。ノーアウト1塁。京田はセカンドフライに打ち取り、1アウト1塁。3番・溝脇隼人の5球目に大島が盗塁を決めて1アウト2塁。溝脇はボテボテのセカンドゴロに打ち取り、2アウト。その間に大島は3塁へ。ここで4番・A.マルティネスにフルカウントからど真ん中に入ったチェンジアップを合わせられ、ライト線を抜けるツーベースヒット。これで大島が生還し、2点目を返され、1点差に詰め寄られた。高橋奎二は5回を投げきって降板した。【中2-3ヤ】

6回裏、Dragonsの攻撃。この回からSwallowsは2番手・原樹理がマウンドへ。先頭バッターの石垣雅海を3球で空振り三振に打ち取るが、続く7番・根尾昂にストレートの四球を与え1アウト1塁。続く桂依央利は止めたバットにボールが当たり、ピッチャーゴロ。ダブルプレーを狙って原はセカンドに投げたがこれが悪送球。原のエラーで1アウト1、2塁とピンチを迎える。ここでピッチャー・藤嶋健人に代打・井領雅貴。4球目のスライダーを引っかけセカンドゴロ。4-6-3と渡りダブルプレーでピンチを脱する。

7回表、Swallowsの攻撃。この回からDragonsのピッチャーは清水達也。先頭バッターの中村悠平が四球で出塁。続くバッターは途中出場でサードに入ったエスコバー。エスコバーは3球目をセーフティーバント。これが見事に決まり、サードへの内野安打となってノーアウト1、2塁のチャンスを作る。打順はトップに返って山崎。バントの構えから1ボール2ストライクとなってスリーバント。これが良いところに転がり、送りバント成功。1アウト2、3塁とチャンスを拡げる。すると2番・宮本丈が5球目の外角低めのストレートを巧く合わせてレフト前へタイムリーヒット。Swallowsが1点を追加し、差を2点に広げた。【中2-4ヤ】

8回裏、Dragonsの攻撃。原樹理が2アウトを取ったあと、根尾昂にまたも四球を与えてしまう。2アウト1塁。ここで原から清水昇にスイッチ。清水は桂に2球目、高めのストレートを打たれ、詰まった当たりがレフト線へ。根尾は3塁へ。打った桂も2塁へ。ツーベースヒットで2アウト2、3塁と一気にピンチを迎えてしまう。続くバッターはピッチャー・ゴンザレスに代わり代打・堂上直倫。粘って8球目、外寄り高めのストレートをはじき返し、センターオーバーのツーベースヒット。ランナー2人が還り、Dragonsが同点に追い付く。清水はホールド失敗。【中4-4ヤ】

9回は両軍無得点に終わり、試合は延長戦へ。

10回表、Swallowsの攻撃。この回からDragonsは谷元圭介がマウンドに上がる。この回の先頭は4番・村上。5球目のストレートを高々とセンター方向に打ち上げたが、あと一歩伸びずフェンス直撃の2塁打。ノーアウト2塁。続く西浦が初球、送りバントを決めて1アウト3塁のチャンス。バッター・マクガフに代打・山田哲人が告げられる。山田哲は申告敬遠で1アウト1、3塁。続くバッターは廣岡大志。2球目のストレートをセーフティースクイズ!ファースト・A.マルティネスが捕って廣岡にタッチ。3塁ランナー村上が生還し、Swallowsが10回表に勝ち越した。【中4-5ヤ】

10回裏のDragonsの攻撃は、Swallowsの守護神・石山泰稚が三者凡退に打ち取り試合終了。

延長10回、4-5でSwallowsが勝利し、今季ようやく40勝目を挙げた。

試合感想

まずは吉見一起の最後の登板。とても引退するとは思えない、素晴らしいコントロールで三振を奪った。確かに、球速は140km/hにも満たなかったが、キャッチャーの構えたところにキッチリ投げきる事が出来る投球術。Swallows投手陣には見習って欲しい。石川雅規というお手本もいるのだから。15年間、特に全盛期の2010~2012年頃は、先発に吉見が告げられると、勝てる気がしなかった。点を取るイメージを持てなかったのだ。そう思われる先発投手が、Swallowsの若手投手陣からも出てくる事を願ってやまない。吉見投手、本当に15年間お疲れ様でした。

この吉見投手の話から日のSwallowsの投手陣を振り返ってみると、まず先発の高橋奎二。5回98球被安打6、被本塁打1、奪三振7、与四球2、失点2(自責点2)という結果。まずまずといった感じだが、やはり点を取られるときのピッチングが良くない。ここぞと言うときに球が高めに浮き、打ち頃の球になっている。また、キャッチャーの構えとは逆の所に放っており、コントロール不足がSwallows投手陣が勝てない要因だろうと思う。下半身や背筋をきちんと鍛え直さないと、いつまで経ってもこのままだろう。

原樹理は2回2/3を投げて失点1(自責点1)だが、余計な四球がピンチを招き、失点に繋がるので、やはり制球力が課題だろう。同じ事は清水昇にも言える。2点タイムリーを打たれた球は、キャッチャーは低めに構えていたのに高めに浮いてしまった失投である。ストレートがいくら早くても、プロの選手なので甘いコースに来たら簡単に打たれる世界だ。低めに安定して制球できるようにならないと、中継ぎとしての信頼は得られないだろう。

打線については、廣岡大志が良い働きをした。ソロホームランは見事であったが、10回表のスクイズを決めきったことが勝利に繋がった。こういう細かいプレーの積み重ねが勝利を引き寄せるのだ。送りバントで2回ファウルしてスリーバントの賭けに出なければならなくなった山崎あたりは、もっとこうした細かいプレー、一見地味なプレーを一つ一つ大事にしてもらいたい。

延長10回までかかってしまった長い試合になったが、最後まで観戦された皆さま、お疲れ様でした。そして、何度も言うが、吉見一起投手、15年間お疲れ様でした。敬意を込めて、敵としては本当に嫌な投手でした。あなたのような投手が、我がSwallowsにも現れますように・・・。

次試合の予定

日程 11/07(土)
対戦カード Giants VS Swallows
対戦 23回戦
球場 東京ドーム
試合開始時間 18:00

予告先発

Swallows 小川泰弘
Giants 今村信貴


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