レース概要
イギリス ノーサンプトンシャー シルバーストーンサーキット:5.891km(1周)
レース周回:52周(306.198km)
スタート時間:13時(現地時間:日本時間21時)
開始前の天候:曇り、気温21℃、路面温度28℃、(レース中)降雨確率60%
レース内容
通算67回目のポール・ポジションを獲得したLewis Hamilton(Mercedes)を先頭に、フロント・ロウにはKimi Raikkonen(Ferrari)が並ぶ。2列目にはSebastian Vettel(Ferrari)、Max Verstappen(Red Bull)。予選4番手だったValtteri Bottas(Mercedes)はギアボックス交換によるペナルティーで5グリッド降格により9番グリッドからのスタートとなる。その前、8番グリッドには今季初めてQ3進出を果たしたStoffel Vandoorne(McLaren)がいる。
フォーメーションラップは何事もなくスタートしたものの、途中でJolyon Palmer(Sauber)のマシンにアクシデントが発生し、スロー走行からマシンをコース外に止めてしまった。これで決勝レースを走らずにJolyon Palmerはリタイアとなる。残りの19台は再びフォーメーションラップをやり直し、レースは51周で争われることとなった。
各マシンが所定のグリッドに付き、レッドシグナルが消灯するのを今か今かと待っている。歴史と伝統の、F1グランプリ発祥の地・シルバーストーンでのレースは、レッドシグナルが消灯しいよいよスタート!
ここ数戦、スタートが良くなかったRaikkonenは、良いスタートを切ったがHamiltonをかわすことは出来ず。VerstappenはVettelの前に出て、さらにRaikkonenに迫っている。Nico Hulkenberg(Renault)とEsteban Ocon(Force Indeia)が激しいつばぜり合いを演じている中、Carlos Sainz(Toro Rosso)とDaniil Kvyat(Toro Rooso)のマシンが接触し、Sainzはマシンを止めてリタイア。ここでセーフティーカーが導入された。なお、Kvyatの方は走行を続けているようだ。
5周目に入り、セーフティーカーがコースアウトしレース再開。RaikkonenがHamiltonにプッシュをかけ、VerstappenにVettelがプレッシャーをかけている。レース再開時にDaniel Riccialdが最下位に転落、行き場を無くしてコースオフした模様。しかし、すぐに16番手まで順位を戻した。
7周目、BottasがOconとHulkenbergをかわして5番手に浮上。さらに4番手走行中のVettelとの差を縮めていく。
10周目、Sainzと接触したKvyatにドライブスルーペナルティーが科されることとなった。
13周目、Fastest Lapを叩き出しながらRaikkonenとの差を広げ、その差は3.4秒に開いた。RaikkonenとVerstappenの差は6.6秒、Verstappenの0.6秒後方にVetttelという上位の状況である。
19周目、Verstappenに頭を抑えられていたVettelが早めのピットイン。ソフトタイヤに交換して6番手でコースに復帰。その頃、Daniel RiccialdはFelipe Massa(Williams)をパスして10番手まで浮上。その2.7秒前にVandoorneがいる状況。
20周目にVerstappenもピットイン。しかし、タイヤ交換に手間取りVettelの後ろでコースに復帰し、Vettelの作戦が見事に当たった。
21周目、HamiltonとRaikkonenとの差は7.5秒まで開いた。
23周目、8番手を走行中のVandoorneをRiccialdがパス。
25周目、Raikkonenがピットイン。ソフトタイヤに交換しコースへ復帰。どうやらRaikkonenの他、1ストップ作戦をとるマシンが多い模様。
26周目、Hamiltonがピットイン。ソフトタイヤに交換し、ギリギリBottasの前でコースに復帰。BottasはRaikkonenとの差が10秒ほどで、ピットインをどこで行うかが難しくなってしまった。
27周目、BottasとRaikkonenとの差をできるだけ開けたいMercedesは、無線でHamiltonに、Bottasに先に行かせるよう伝えるが、Hamiltonはこれに応じない。その間にRaikkonenがFastest Lapを刻んだ。
33周目、Bottasがようやくピットイン。新品のスーパーソフトタイヤに交換しVettelの後ろ4番手でコースに復帰。同時にRiccialdもピットイン。10番手でコースに復帰した。
34周目、Alonsoがピットに戻り、無線で「No Power」と伝えていたため、これでリタイア。
36周目、BottasがFastest Lapを叩き出しながら前を行くVettelとの差を急激に詰めている。さらにその前方4.7秒ほどの所にRaikkonenがいる状況。Vettelは自己ベストを叩き出しているものの、Bottasの方が1周あたり1秒ほど速いペースで走行しており、Vettelに追い付く・追い越すのも時間の問題と想われる。
42周目、VettelとBottasの差が1.1秒に縮まり、完全に射程圏内に入った。
43周目、Vettelの背後にBottasが入り、ストレートでVettelをかわし3位に浮上、みるみるうちにVettelを置き去りにしていく。
46周目、BottasはさらにFastest Lapを刻み、前方のRaikkonenを追っていく。差は6秒。残り5周。そして、Raikkonenが無線でチームに何かを強い口調で伝えている。トラブル発生か。
48周目、先頭を悠々と走行するHamiltonがFastest Lapをマーク。
そして、ついに49周目、Raikkonenの左フロントタイヤがなんとバースト!これをみてBottasが悠然とRaikkonenをパスしていく。Raikkonenはピットに戻り、タイヤ交換を余儀なくされた。RaikkonenはVettelの後ろ4番手でコースに復帰したが、直後に何とVettelのタイヤにもパンクが発生!RaikkonenがVettelを抜き、Vettelのマシンの左フロントタイヤは完全にパンクしている。何とかピットまで戻ろうとするが、Verstappenがそれを尻目に抜いていく。Vettelがようやくピットロードに入った頃、トップを走行していたHamiltonが悠々とチェッカーフラッグを受け、今季4勝目を達成。通算57勝目で、イギリスGPではJim Clark以来の4連覇を達成した。また、そのJim ClarkおよびAlain Prostに並ぶイギリスGP5勝目でとなり、同GPでの最多勝利数で並んだ。
Vettelは7番手でフィニッシュしたものの、これでHamiltonとのポイント差は僅か1点となり、ワールドチャンピオン争いの行方は全く分からなくなった。
8番手スタートのStoffel Vandoorne(McLaren)は11番手フィニッシュで、ポイント獲得はならなかった。
その他、レース結果の詳細は以下の通り。
レース結果
POS. | Car No. | Driver | Team | Time | Point | Remarks |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 44 | Lewis Hamilton | Mercedes | 1:21:27.430 | 25 | |
2 | 77 | Valtteri Bottas | Mercedes | +14.063 | 18 | |
3 | 7 | Kimi Raikkonen | Ferrari | +36.570 | 15 | |
4 | 33 | Max Verstappen | Red Bull | +52.125 | 12 | |
5 | 3 | Daniel Ricciald | Red Bull | +1:05.955 | 10 | |
6 | 27 | Nico Hulkenberg | Renault | +1:08.109 | 8 | |
7 | 5 | Sebastian Vettel | Ferrari | +1:33.989 | 6 | |
8 | 31 | Esteban Ocon | Force India | +1Lap | 4 | |
9 | 11 | Sergio Perez | Force India | +1Lap | 2 | |
10 | 19 | Felipe Massa | Williams | +1Lap | 1 | |
11 | 2 | Stoffel Vandoorne | McLaren | +1Lap | 0 | |
12 | 20 | Kevin Magnussen | Haas | +1Lap | 0 | |
13 | 8 | Romain Grosjean | Haas | +1Lap | 0 | |
14 | 9 | Marcus Ericsson | Sauber | +1Lap | 0 | |
15 | 26 | Daniil Kvyat | Toro Rosso | +1Lap | 0 | |
16 | 18 | Lance Stroll | Williams | +1Lap | 0 | |
17 | 94 | Pascal Wehrlein | Sauber | +1Lap | 0 | |
Ret | 14 | Fernando Alonso | McLaren | Lap 32 | 0 | Fuel Pressure |
Ret | 55 | Carlos Sainz | Toro Rosso | Lap 0 | 0 | Accident |
Ret | 30 | Jolyon Palmer | Renault | Lap 0 | 0 | Do Not Start |
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