【F1:Rd.07】 第7戦 カナダGP 決勝

レース概要

カナダ モントリオール ジル・ヴィルヌーヴサーキット:4.361km(1周)
レース周回:70周(305.270km)
スタート時間:14時(現地時間:日本時間12日3時)
開始前の天候:晴れ、気温28℃、路面温度41℃

レース内容

ポール・ポジションはLewis Hamilton(Mercedes)。通算65回目は、Ayrton Senna(Brazil)と並び歴代2位の記録である。歴代1位は通算68回のMichael Schumacher(Germany)である。そして、フロント・ロウに並ぶのは現在ドライバーズ・ランキングトップのSebastian Vettel(Ferrari)。スタートの瞬間から目が離せないレースとなるだろう。

なお、ギアボックス交換により5グリッド降格処分となったPascal Wehrlein(Sauber)はピットスタートを選択している。

フォーメーションラップが開始されたが、Daniil Kvyat(Toro Rosso)のマシンがスタート出来ず、コース上でエンジンを再始動。何とかフォーメーション中に戻ることができ、所定のグリッドからスタート可能となった。

オールシグナルオフとなり、各車一斉にスタート。Vettelがスタートに失敗し順位を下げ、代わりにMax Verstappen(Red Bull)が2番手に上がった。なお、後方ではCarlos Sainz(Toro Rosso)とFellipe Massa(Williams)のマシンが絡み、そのままリタイア。この処理のためセーフティカーが導入された。また、Romain Grosjean(Haas)とPascal Wehrleinがこの間にピットに戻った。GrosjeanはSainzとMassaのクラッシュに巻き込まれている可能性がある。

3周目にセーフティカーが戻りレース再開。この間にStoffel Vandoorne(McLaren)が11番手に上がり、その後ろ12番手にFernando Alonso(McLaren)が続く形となった。

Kevin Magnussen(Haas)とGrosjeanはスーパーソフトタイヤ、他のドライバーは全てこの時点でウルトラソフトタイヤを履いている。

11周目、2番手走行中のVerstappenのマシンが突然、コース上でストップ。どうやら電気系統関係のトラブルの模様。このため、VSC(ヴァーチャル・セーフティ・カー)が導入され、各ドライバーは一定の速度を保ちながら走行することとなった。その間に、コース上のマシンの撤去作業を行う。この間に、何台かのマシンがピットインし、タイヤ交換等を行っている模様。

14周目、VSCが解除されレースが再開された。なお、フォーメーションラップ中に他車を追い抜いたとしてKvyatにドライブスルーペナルティーが科された。15周目の時点で、トップ10はHamilton、Bottas、Daniel Ricciald(Red Bull)、Sergio Perez(Force India)、Kimi Raikkonen(Ferrari)、Esteban Ocon(Force Indeia)、Kvyat、Alonso、Magnussen、Lance Stroll(Williams)となっている。

Magnussen、Stroll、Hulkenbergによる8番手争いが熾烈を極めている中、Raikkonenがピットインし、スーパーソフトタイヤに交換。これによりAlonsoは6番手にあがり、その後ろにRaikkonenがつくこととなった。また、5番手走行中のRiccialdがピットインし、ソフトタイヤに交換してコースに復帰。Alonso、Ricciald、Raikkonenの順となっている。

20周目、序盤にフロントウィングに問題を抱え、6周目にピットインし順位を大きく下げていたVettelがこの時点で10番手まで上がってきた。また、3位走行中のPerezがピットイン。Raikkonenの前でコースに復帰し、6番手にPerez、7番手にRaikkonenという順。21周目にようやくVettelがStrollをかわし9番手まで上昇。そして、まだタイヤ交換を行っていないAlonsoはペースが上がらず、Ricciald、Perez、そしてRaikkonenにかわされ一気に7番手まで順位を落とした。その後ろに、8番手に上がったVettelが迫ってきている。

Hamiltonは2位・Bottasに6秒ほどの間隔を保ちながら、Mercedesが1-2体勢をキープし盤石の体制でレースを進めている。24周目に、Bottasが先にピットイン。3番手でコースに復帰している。暫定の2番手には、まだピットインを行っていないEsteban Oconが位置している。25周目、まだピットインしていないHamiltonがファステストラップを刻みながら走行している。

28周目、Magnussenに5秒ペナルティーが科せられた。VSC中に他社をオーバーテイクしたことが原因とのこと。

32周目、Hamiltonがピットイン。スーパーソフトタイヤに交換し、悠々とトップでコースに復帰している。なお、暫定2位走行中のOconもピットインし、スーパーソフトタイヤに交換して6番手で復帰した。

41周目、Raikkonenがピットインし、ウルトラソフトタイヤに交換。7番手でコースに復帰した。43周目にHulkenbergがAlonsoをパスし、8番手に上がった。その後、Alonsoはピットイン。スーパーソフトタイヤに交換し11番手でコースに復帰した。

なお、ドライブスルーペナルティーを科されていたKvyatだが、さらに5秒ペナルティーが科され、さらに10秒ペナルティーに重罰化された。これについては、レース後にKvyatが「愚かすぎて手に負えないよ」とコメントしている。

46周目、3番手走行中のRiccialdからPerez、Ocon、6番手のVettelまでがひとかたまりとなって走行している。49周目、Mercedes勢の1-2体制は相変わらず盤石で、HamiltonとBottasの差が11秒、その14秒後ろにRiccialdがいる状態である。

50周目、Vettelがピットインし、ウルトラソフトタイヤに交換し、Raikkonenの後ろ7番手でコースに復帰。そのRaikkonenがファステストラップを刻みながら、12秒前を走るOconを追っている。52周目にはVettelがファステストラップを塗り替え、Ferrari勢が懸命に前方を追いかけている様子。Vettelはファステストラップを連発し、Raikkonenとの差を7秒から5秒に縮めてきた。

54周目、10秒ペナルティーを科せられたKvyatがピットイン。同時にタイヤ交換を行ったが、右リアの交換に手間取っている模様。これで最下位に沈むこととなった。また、Alonsoが10番手のポイント圏内に上がってきた。

Force Indiaは、ペースの良いOconを前に行かせろとPerezに伝えるが、Perezがもう少し頑張らせてくれと応答。PerezがOconを塞ぐ状態になり、連なって走行している。このままだと、ペース的に後ろにいるFerrari勢に追い付かれてしまうだろう。

58周目、Kvyatがピットインし、マシンをそのままガレージへ入れ、リタイア。エンジントラブルの模様だ。Oconの2秒後ろにRaikkonen、そのまた2秒後ろにVettelという状況で、FerrariがVettelを前に出すというチームオーダーを出したようで、VettelがRaikkonenの前に出た。しかし、Raikkonenのミスだった可能性もあり、最終シケインをショートカットするミスを犯している。

61周目、ファステストラップを刻みながらForce India勢をVettelが追いかける。そして、Raikkonenのマシンにはブレーキに問題を抱えていることが判明した。オーダーではなく、マシンの状態が悪かったのだ。

64周目、3番手走行のRicciald、その1秒後ろにPerez、0.5秒空けてOcon、さらに0.5秒後ろにVettelという団子状態。Oconは66周目にPerezを抜いた。しかし、その後VettelがForce India勢2台を抜きにかかり、その結果Perez、Vettel、Oconの順となった。

68周目、最終シケインからホームストレートでPerezとOconが激しいバトルを行っている隙にVettelがインに入り、Oconが1コーナーをショートカットしてしまい、順位を落とした。VettelはそのままPerezを追いかける。

69周目、ポイント圏内を走行していたAlonsoがエンジンにトラブルを抱えマシンを止め、そのままリタイア。残り2周でポイントを逃してしまった。その後、Alonsoは観客席に入り、周辺の客席がお祭り騒ぎ状態に陥る。そして、VettelがようやくPerezを追い抜き、4位に浮上。

70周目、ついにファイナルラップ。トップ独走のHamiltonは2位・Bottasに20秒ほどの差を付け、そのままチェッカーを受けて見事ポール・トゥ・ウィンを飾る。今季3勝目、通算56勝目を飾った。また、8位に入った地元・カナダ出身のLance Strollが嬉しい初ポイント獲得。

この結果、ドライバーズランキングではVettelとHamiltonの差は12ポイントに縮まり、コンストラクターズ・ランキングではMercedesがFerrariを再び抜き返し、トップに立った。

詳細な結果は以下の通り。

レース結果

POS. Car No. Driver Team Time Point Remarks
1 44 Lewis Hamilton Mercedes 1:33:05.154 25
2 77 Valtteri Bottas Mercedes +19.783 18
3 3 Daniel Ricciald Red Bull +35.297 15
4 5 Sebastian Vettel Ferrari +35.907 12
5 11 Sergio Perez Force India +40.476 10
6 31 Esteban Ocon Force India +40.716 8
7 7 Kimi Raikkonen Ferrari +58.632 6
8 27 Nico Hulkenberg Renault +1:00.374 4
9 18 Lance Stroll Williams +1Lap 2
10 8 Romain Grosjean Haas +1Lap 1
11 30 Jolyon Palmer Renault +1Lap 0
12 20 Kevin Magnussen Haas +1Lap 0
13 9 Marcus Ericsson Sauber +1Lap 0
14 2 Stoffel Vandoorne McLaren +1Lap 0
15 94 Pascal Wehrlein Sauber +2Laps 0
Ret 14 Fernando Alonso McLaren Lap 66 0 Engine
Ret 26 Daniil Kvyat Toro Rosso Lap 54 0 Engine
Ret 33 Max Verstappen Red Bull Lap 10 0 Battery
Ret 55 Carlos Sainz Toro Rosso Lap 0 0 Accident
Ret 19 Felipe Massa Williams Lap 0 0 Accident
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